虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

トラフタテハと待望のオランウータン

 animals and insects of kinabatangan ④

 キナバタンガンでの2日目の朝。まだ薄暗い早朝にたたき起こされて、朝食前のアニマルウォッチング・クルーズに駆り出されます。「眠い」とか、「しんどい」とか言ってられません。アニマルウォッチャーへの道は厳しいです。

 こんなハードスケジュールの中でも、一瞬の隙を突いて虫撮りです。これまで何度も撮影に失敗してきた、あの俊敏なトラフタテハ。
 しかし、ボルネオ・ネーチャー・ロッジのトラフタテハは、コソコソ逃げ回ったりせず、堂々とカメラの前に立ちはだかります。
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 ここの客はみな動物ばかり追い回していて、蝶なんぞには一瞥もくれないので、トラフタテハも安心し切っているのでしょう。
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 ボートに乗ると、ロッジのすぐ対岸には早起きのテングザルたち。
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 そして、The early bird catches the worm(早起きは三文の得)を実践している鳥たち。蛇が好物でスネーク・イーターと呼ばれているカンムリワシ、魚が好物でフィッシュ・イーグルと呼ばれているミサゴ(オスプレイ)などの猛禽類が、偉そうにボートの中の人々を睥睨しています。
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 さらに、水面に長い首を出すとヘビのように見えるというアジアヘビウ、熱帯に来たと実感させてくれるサイチョウ(キタカササギイチョウ)の群れ。
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 岸辺の茂みにボートを寄せると、目の前にイエローリングの毒々しいヘビ。マングローブヘビと言います。可愛い顔ですが、やはり毒蛇だそうです。
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 そしてついに、真打ち登場。ボルネオと言えば、オランウータンですね。高い樹上で逆光なので、まっ黒な毛のかたまりにしか見えないのですが、カメラの露出を上げると、やさしい表情が。
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 オランウータンを見上げる人々。ここでも、西洋人女性が圧倒的パワーを見せつけます。オランウータンになって、こんな人々を上から観察するのも楽しいでしょうね。
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 拙著「昆虫記者のなるほど探訪」でも、アジアの虫撮りの穴場をたくさん紹介してます。海外旅行の際には、是非異国の虫に注目を。グローバル化で人間界の異国情緒は乏しくなっていますが、虫の世界はまだまだ異国情緒たっぷりです。
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