虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

魅惑のハムシワールド・ジンガサハムシ2

 ジンガサハムシの幼虫飼育の醍醐味は、ポータブル成長記録とも言うべき尻尾に絡み付いた脱皮殻の鑑賞です。

 3回脱皮すれば3つ、4回脱皮すれば4つの殻を背負っています。幼虫の背中の模様によって、脱皮殻の模様が変わり、巨匠の芸術作品が形作られていきます。
イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

 上からの画像では、状況が分かりにくいので、横からも見てみましょう。
イメージ 4

イメージ 5

 集合写真はこんな感じになります。自慢の抜け殻を互いにひけらかしているように見えます。
イメージ 6

 そして、5月下旬には全員蛹になりました。蛹の背中にも、魔除けのように抜け殻が連なっています。
イメージ 7

 抜け殻の部分がめくれ上がっている蛹もありました。薄緑の妖怪ぬりかべのようなのが、蛹の本体です。UFO型成虫の透明な縁取りは、蛹の段階で既に形成されているように見えます。
イメージ 8

 そして羽化。餌さえ与えていれば、文句ひとつ言わずに勝手に育つ、楽な子育てでした。
イメージ 9
 難点は糞がベチョベチョで容器が汚くなることぐらい。でも、我が子のオムツを替えてやると思えば、容器の掃除も子育ての楽しみの一つと思えるでしょう。