ジンガサハムシの幼虫飼育の醍醐味は、ポータブル成長記録とも言うべき尻尾に絡み付いた脱皮殻の鑑賞です。
3回脱皮すれば3つ、4回脱皮すれば4つの殻を背負っています。幼虫の背中の模様によって、脱皮殻の模様が変わり、巨匠の芸術作品が形作られていきます。
上からの画像では、状況が分かりにくいので、横からも見てみましょう。
集合写真はこんな感じになります。自慢の抜け殻を互いにひけらかしているように見えます。
そして、5月下旬には全員蛹になりました。蛹の背中にも、魔除けのように抜け殻が連なっています。
抜け殻の部分がめくれ上がっている蛹もありました。薄緑の妖怪ぬりかべのようなのが、蛹の本体です。UFO型成虫の透明な縁取りは、蛹の段階で既に形成されているように見えます。
そして羽化。餌さえ与えていれば、文句ひとつ言わずに勝手に育つ、楽な子育てでした。
難点は糞がベチョベチョで容器が汚くなることぐらい。でも、我が子のオムツを替えてやると思えば、容器の掃除も子育ての楽しみの一つと思えるでしょう。