高尾山の稲荷山コースや日影沢あたりを歩いていると、ヌルデやアジサイの枝が、軒並みボッキン、ボキボキと折られているところがあります。被害に遭っているのは、ちょうど人の手が届くあたりにある幼木の若芽ばかり。ひどいことをする者もいるものです。登山者のマナーも地に落ちたと憤慨する人も多いことでしょう。
しかし、よく見ると、折られた枝の少し下の方に、何やら白い物が吹き出した小さな傷跡があります。
そうなんです。この山道での悪行はすべて、ホホジロアシナガゾウムシ(アジサイはよく似たシロオビアカアシナガゾウムシ)の仕業。小さな傷跡は、産卵痕なんですね。
犯人は、犯行現場のすぐ近くに潜んでいることがよくあります。
素知らぬ顔で、交尾していることも。
ちょっと古めの産卵痕がありました。もしかしたら、茎の中に幼虫がいるかも。ちょっと茎を割ってみました。
中にいたのはこんな虫。あまりゾウムシっぽくないですが、もしかすると、これがホホジロの幼虫か?。