虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

ホホジロアシナガゾウムシの悪行の数々

 高尾山の稲荷山コースや日影沢あたりを歩いていると、ヌルデやアジサイの枝が、軒並みボッキン、ボキボキと折られているところがあります。被害に遭っているのは、ちょうど人の手が届くあたりにある幼木の若芽ばかり。ひどいことをする者もいるものです。登山者のマナーも地に落ちたと憤慨する人も多いことでしょう。
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 しかし、よく見ると、折られた枝の少し下の方に、何やら白い物が吹き出した小さな傷跡があります。
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 そうなんです。この山道での悪行はすべて、ホホジロアシナガゾウムシ(アジサイはよく似たシロオビアカアシナガゾウムシ)の仕業。小さな傷跡は、産卵痕なんですね。

 犯人は、犯行現場のすぐ近くに潜んでいることがよくあります。
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 素知らぬ顔で、交尾していることも。
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 ちょっと古めの産卵痕がありました。もしかしたら、茎の中に幼虫がいるかも。ちょっと茎を割ってみました。
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 中にいたのはこんな虫。あまりゾウムシっぽくないですが、もしかすると、これがホホジロの幼虫か?。
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