虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

虫と列車のツーショットに挑戦・豪キュランダの旅

 列車がキュランダ駅に到着してしばらくすると、先頭の機関車を切り離します。最後尾の客車につなぎ直して、午後のケアンズへの帰りの準備をするのです。
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   キュランダ高原列車の機関車連結作業。このシーンを見るためには、かなり長いことホームでぐずぐずしていないといけません。よほどの暇人でないと、無理ですね。

 機関車は重連ディーゼル電気機関車ディーゼルで発電してモーターを回すのです。さすがは撮り鉄(の仮面をかぶった虫記者)。即席で収集したばかりの知識をひけらかします。

 機関車には、キュランダ出身のアボリジニ・アーティストのジョージ・ライリー氏のデザインによるカーペット・スネーク「ブダ・ジ」の伝説が描かれています。
 カーペットスネークはオーストラリアに棲むニシキヘビの一種。でもこのカーペットスネークは、アボリジニの神話世界「ドリームタイム」に生息する伝説のヘビで、この地のアボリジニの間で「ブダ・ジ」と呼ばれています。地を削りバロン渓谷を造り出したとされている偉大なヘビです。そのブダ・ジがたどった道筋を、今は列車が走っているというわけです。つまり、現代のブダ・ジがこのキュランダ高原列車ということです。あー、すごい宣伝をしてしまいました。鉄道会社から表彰してほしいものです。
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 お昼頃にキュランダ駅に行くと、ホームの両側に2編成の列車が止まっています。午前中に到着した1番列車と、2番列車が、帰りの時間までここに停車しっぱなしなのです。のんびりしたものです。
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撮り鉄であれば、こののんびりした時間こそがチャンスです。虫と列車のツーショットがじっくり狙える(そんな撮り鉄がいるはずない)のです。

 まずはバッタでトライ。バッタならホームの緑の中にいくらでもいます。
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 続いてカメムシ
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 残念ながら、今回はこんな地味な虫たちしかいませんでした。これではせっかく調達したTG用魚眼レンズが泣きますね。でも、恐らくキュランダ高原列車と虫のツーショット写真はこれが世界初?でしょうから、新たな道を切り開いたことに意味があります。後に続く人々に期待です。まあ、そんな人はいないですよね。