冬にぴったりの小さくオシャレな緑のポシェットを見つけました。原宿あたりの暖房のきいたブディックではありません。寒風吹きすさぶ公園の笹やぶの中です。
もうお分かりでしょう。コチャバネセセリの幼虫の越冬準備の隠れ家です。見つけたのは11月。真冬になると、ポシェットの長い吊りひもを自ら切断して地面に落ち、その中で幼虫越冬するそうです。
2本の吊りひもがあるポシェット型のは今回初めて見つけました。わりと珍しい、こだわりの逸品かもしれません。職人の技がうかがわれますね。
近くにあったもう一つの隠れ家は、よく見かける吊りひも一本のタイプでした。
中には、終齢と思われる緑色の幼虫が入っています。越冬時期が近づいてくると白っぽくなります。
そして、真冬。切り落とされた越冬巣はこんなです。こうなるとただの落ち葉ですね。
年が明けて、プラケースに収容した巣の中を覗いてみると、ありゃりゃ、もう蛹になっていました。部屋の中に置いておくと、たいていこんな失敗が起きます。
そして先日、気が付くと、プラケースの中で羽化していました。ベランダのビオラの花にとまらせて、一応春らしい写真を撮影。
でも寒すぎて、飛ぼうとはしません。一度ぐらいは野外を飛びたいでしょうから、季節外れの暖かい日が来ればいいなと思います。