虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

キチョウのイモムシがホウネンダワラに変身

 虫の少なくなった11月に見つけた貴重なキタキチョウの幼虫。キタキチョウは成虫越冬なので、まだ羽化までもっていけるかも、と大切に育てていたのですが、数日前にプラケースの中を覗くと、何と、萩の葉からホウネンダワラ(豊年俵)がぶら下がっているではありませんか。そしてキチョウのイモムシは茶色い皮だけになっていました。

 生前のキタキチョウの幼虫です。まだ小さくて、いたいけなイモムシでした。
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 幼くして成仏して、ホウネンダワラになりました。まるで装飾付きの棺桶のようです。南無阿弥陀仏
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 アオムシコマユバチとか、寄生バエとかの蛹が転がっているよりは、豊年満作の兆しと言われるホウネンダワラの方が、ずっと縁起がいいような気もしますが、どちらにしてもイモムシがお亡くなりになったので、お祝いするようなことではありませんね。

 そして、先日、ホウネンダワラから、ホウネンタワラチビアメバチと思われるやつが羽化しました。
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 羽化後の繭です。下から見たら穴が開いてました。
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 蜂の見た目はさして縁起が良さそうにもありませんが、
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 こいつが、イモムシを退治すると豊年になるというわけです。