最近ファーブル昆虫展(東京でなく名古屋の方です)関係の取材とかで忙しくて、全然更新できていなかったので、連休中に少しは遅れを取り戻したいと思います。
まず今回は、イラガの繭からイラガとイラガセイボウのどちらが出てくるか、どちらが出た後の繭か、その違いについて考察(というほど大したものではない)します。
今年は2つの繭からイラガ1匹、イラガセイボウ1匹が羽化しました。と言っても、気付いたのはイラガが羽化した時なので、イラガセイボウは既に死亡していました。
とりあえず、イラガとイラガセイボウ(すでに死亡)を並べて撮影してみました。
これまでの経験では、イラガセイボウは5月半ばぐらい、イラガは6月半ばぐらいに羽化することが多いようです。発生確率は半々ぐらいか。
イラガの繭からの、イラガ成虫とイラガセイボウの脱出の仕方には大きな違いがあります。イラガは繭上部の蓋のような部分を押し上げて出てきますが、イラガセイボウは蓋を無視して、繭の壁の一部に適当に穴を開けて出てきます。
たぶん「スズメの小便タゴ」と呼ばれているのは、イラガ成虫が出た後のきれいに蓋が開いた繭の方だと思います。イラガセイボウが出た後の繭は、鳥の巣箱とでも呼んだ方がいい感じです。
イラガ成虫が実際に出てくる瞬間は目撃していないので、繭と蛹の抜け殻の状況からおおよその状況を推測してください。
セイボウの出てくる瞬間も目撃していないので、恐らくこんな感じではないかという、やらせのシミュレーション写真で想像してください。
今回イラガセイボウが出てきた繭は、最初からイラガでなく、イラガセイボウが出てくることが分かっていました。はっきりとしたイラガセイボウの産卵痕があったからです。イラガセイボウだけを出したいなら、そういう繭を探すのがいいですね。
でも産卵痕がはっきりしないのもあるので、イラガが出てくると思っていたら、イラガセイボウが出てきたというケースもあります。ガチャガチャ(カプセルトイ)のように、何が出てくるか分からないというのが、楽しいのかもしれませんね。