竹の中からハイイロヤハズ

　これまた、かなり以前の話。２月ごろだったと思います。メダケと言うんでしょうか、細い竹の林で、枯れた竹にハイイロヤハズの産卵痕を見つけたのは。

　割ってみると中にはやっぱり鉄砲虫。家に持ち帰って、竹の割れ目をテープで補修して、そのままほったらかしに。

　６月半ばになっても、ウンともスンとも言わず、羽化してくる気配がないので、テープをほどいて中を確認すると。

　かぐや姫が眠っているような、素敵な蛹になっていました。

　横から見ると、かぐや姫ではなくて、やっぱりカミキリ虫です。

　またテープで補修して、しばらく忘れ去っていたのですが、先日中を確認したら、成虫になってました。「自力で穴を開けてでてこいよ」と言いたくなりますが、折られた竹の中では十分に水分や栄養がとれなくて、体力が不足していたのかもしれません。それとも、来年出てくるつもりだったのか。

　ついでにもう一匹、変な虫が竹に穴を開けて出てこようとしていたのですが、テープに邪魔されて、中で昇天していました。ササセマルヒゲナガゾウムシというやつのようです。

　幼虫は小さなウジ虫みたいなやつだったので、写真を撮る意欲がわいてきませんでした。誰も撮りたがらないこういのこそ撮っておかないとだめですね。もう二度と撮影機会はないかもしれません。