虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

イエローバンドと感動の対面

 白馬村は快晴。いよいよ勝負の日曜日です。ギフチョウ撮るなら「やっぱカタクリでしょ」と思いましたが、もうカタクリの季節は終わりかけ。日陰にいくつか花が残っているだけです。
 とりあえず蜜標の写真だけでも撮っておこうと、座り込み、シャッターを切った瞬間。画面の中を黄色いものが通り過ぎました。顔を上げると、あっという間にギフチョウは、上空へ飛び去って行きました。
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 もしかして、あれがイエローバンドだったのでは。逃がした魚は常に大きいものです。
 
 近くのタンポポには、クジャクチョウがやってきました。これは「残念賞」?。そんな悲しい結末があっていいものでしょうか。
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 その時です。小川沿いのサクラソウに、傷一つないきれいなギフチョウがやってきました。バチバチ写真を撮りながら、ファインダーの中に黄色い縁取りが見えたような、見えないような。
 蝶が飛び去った後、あわててモニターを確認すると、はっきりと光り輝く縁取り。結局、今回見られたイエローバンドはこの一匹だけでした。
 
 後羽の黄色の縁取りが特にきれいです。
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 その後4、5匹の写真を撮りましたが、全部普通のギフチョウで、ちょっと傷んだものばかり。イエローバンドは、一度だけ姿を見せる。そして「また見たい」と思わせるのでしょうか。
 
 これは普通のギフチョウ。黄色の縁取りが途切れ途切れです。羽も傷んでいます。イエローバンドを見た後は「なーんだ、普通のか」って感じになってしまって、ちょっとかわいそう。
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 白馬と言えば、もう一つ忘れてならないのがヒメギフチョウ。ギフとヒメギフの生息域を分けるリュードルフィアラインがここを通っているのです。白馬八方で見たのは全部ギフ、その後に隣の五竜で見たのは全部ヒメギフ。こんな狭い範囲でも、きっちり住み分けができているんですね。
 
 これはヒメギフ。後羽の表にオレンジの紋がありません。
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 ついでに、サカハチチョウの春型と、カラカネハナカミキリです。
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 ギフチョウの後だと、蛇足のような扱いになってしまって、これもちょっとかわいそう。