虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

拙著「昆虫記者」の紹介と石垣島虫紀行⑦ハムシ編

拙著「昆虫記者のなるほど探訪」の第3章、第2話は、イモムシ探し。蛾屋の女子として一世を風靡した川上多岐理さんとの、思いがけない出会いもありました。冒頭部分をちょっとだけ紹介します。

◎「イモムシ・ワールド」入門
蛾マニア女子、多岐理さんもお勧め
=イモムシを鑑賞する人々

今、イモムシが静かなブームになっている。イモムシの写真本が結構売れている。女性もかなり買っているらしい。これまで昆虫マニアにとってイモムシは、捕まえて蛹(サナギ)にして羽化させ、傷一つない完璧な蝶(チョウ)や蛾(ガ)の標本を作るための存在でしかなかった。しかし、時代は変わった。イモムシそのものを、かわいい、面白いと鑑賞する人々が増えている。旧世代のマニアに属する昆虫記者も、時代に取り残されてはいけないと、井の頭公園周辺での観察会に参加した。
講師は日本昆虫協会理事で「庭のイモムシ・ケムシ」の著者の川上洋一氏、「みんなで作る日本産蛾類図鑑」サイトの共同管理人である阪本優介氏という強力な布陣である。さらに、昆虫記者が「えっ!ま、ま、まさか」と思わず叫んでしまう奇跡の出会いも。駅前に集まった集団の中に、蛾マニアの女子大生として一世を風靡(ふうび)した、憧れの「川上多岐理さん」の姿を見つけたのだ……
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◎取材を終えて
ちょっと愛嬌のあるものを見つけると、何でもかんでも「カワイイー」の一言で片付けてしまう最近の言語表現には、ちょっと不満もあるのですが、100%「キモイ」対象だったイモムシが「カワイイ」の分野に進出してきたことは、大歓迎です。ゆるキャラのブームにも通じる、癒し系のイメージをイモムシの中に見出す人が増えているようです。しかも、こうした新しい魅力に気付き始めたのが、男性でなく、女性だということが面白いですね。昆虫趣味の新たなトレンドは、女性が作り出していくのかもしれません。

「昆虫記者」は時事通信出版局のページから購入できます
http://book.jiji.com/books/publish/p/v/705


石垣島虫紀行その7

石垣島にはハムシの仲間にも、ピッカピカで超お勧めの虫がいます。それはオオミドリサルハムシ。ハムシとしては大型で見ごたえあります。
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オキナワイチモンジハムシは、リモコンボタンのような胸の斑紋は本土のイチモンジハムシと同じですが、羽の青緑の輝きが、南国産であることを物語っています。
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 ヨツモンミゾアシノミハムシは小さいですが、デザイン的には一級品。ノミハムシなので、蚤のようにピョンと飛び跳ねて逃げます。
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