虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

拙著「昆虫記者」の紹介⑪、一番きれいな虫って?

 拙著「昆虫記者のなるほど探訪」の紹介を再開。第3章、第6話は、夏休みにもってこいの一番きれいな虫探し。ヤマトタマムシナミハンミョウも、毎年必ず会いに行きたくなる虫ですね。しかも意外と身近な場所にいるから、やっぱり昆虫王国ジパングはすごい。冒頭部分をちょっとだけ紹介します。

◎一番きれいな虫って何だろう
=昆虫王国ジパングの代表はタマムシかハンミョウか=
タマムシが集まる都心の秘密スポット
「東京都心の某神社に、あの美麗昆虫の代表であるヤマトタマムシが集まる秘密の木がある」とのうわさを聞いた。真夏のカンカン照りの日に、その木の前で待っていれば、必ずやタマムシに出会えるという。
半信半疑。ミスターチルドレンの名曲「ギフト」のメロディーを口ずさみながら、出かけてみる。「一番きれいな虫って何だろう、一番光ってる虫って何だろう♪」
その木は、広い芝生広場の中にあった。高さ5、6メートルのエノキ。緑の葉がこんもりと茂り、下のほうの枝は地面すれすれまで伸びている……
イメージ 1イメージ 2イメージ 3







◎取材を終えて
ヤマトタマムシに出会える公園や神社は東京都心にもたくさんあります。散歩中に突然ヤマトタマムシに遭遇して、その美しさに息を呑んだ人も多いでしょう。ところが、ナミハンミョウを見たという人はあまりいません。あまり大きくない上に動きが敏捷で、一定距離以上に近づくのが難しいからでしょうか。でもその輝きはたぶんタマムシ以上。森の小道では足元にも注目。飛んでは止まり、近づくとまた飛んで止まるハエのような虫が、実はナミハンミョウかもしれません。

「昆虫記者」は時事通信社出版局のページから購入できます