虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

高尾の雑多な虫たち、カミキリ編

 今年の高尾の雑多な虫、カミキリ編です。雑多と断っている以上、大した虫は出てきません。

 山の薪置き場にはいろいろなカミキリが産卵にやってきます。ただ、この木はキャンプファイアーなどで燃やされてしまうようです。知ってか、知らずか。産み落とされた卵はにとっては悲しい運命です。

 赤いのは目立ちます。薪にやってくるのは、ヘリグロベニカミキリ。やっぱり綺麗なのが優先です。既婚者でも美人は得です。
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 よく似たベニカミキリは幼虫が竹を食べるらしいので、薪置き場にはいません。
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 久々に会えて嬉しいヤツメカミキリ。これもきれいな部類ですね。
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 シラホシカミキリも、ちょっと素敵なデザインです。
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 ラミーカミキリはカラムシの葉にいて、薪ではみかけません。ただ、ムクゲ、フヨウにもいて、ムクゲの木が食害でボロボロになっているのを見たこともあるので、材にいないとは言い切れないかも。
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 高尾では初めて見たカラカネハナカミキリ。本当は金属光沢があって、もっときれいなカミキリです。薪の間からちょっと顔を出して姿を消したので、証拠写真しか撮れませんでした。
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 あと色味があると言えば、トビイロカミキリとか
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 トガリバアカネトラカミキリとか。
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 トラカミキリの仲間も、多少きれいなのがいました。
 キスジトラカミキリは、かなり蜂っぽく見えるカミキリです。
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 キンケトラカミキリも、その名のごとく、ピカピカの毛並みのは、金色に輝いて見えます。
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 その他の地味なトラカミキリの仲間は区別が面倒です。見慣れてくると少し違い分かってきますが、さらに調べるとさらに似たのが出てきたりして、頭が痛くなってきます。
 胸の二つの丸い紋で見分けがつくトゲヒゲトラカミキリは、交尾の姿勢が笑えます。上に乗っている♂はスキージャンプのポーズです。
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 全体に黒っぽいシラケトラカミキリは、背中の火の字が目立ちます。
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 同じ火の字があっても、灰色の部分が多くて、全体に白っぽいのは、たぶんホソトラカミキリ。このあたりになると自信がなくなってきます。
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 これは、たぶんエグリトラカミキリですが、似たのが多くて、怪しい判定です。
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 ヒトオビアラゲカミキリは、比較的見分けが付きやすい模様で、ホッと一安心。
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 ヒメスギカミキリはたいていこの2色です。
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 しかし、このあたりの茶色のハナカミキリになると、かなり混乱してきます。たぶんツマグロハナカミキリ。
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 こちらはたぶんニンフホソハナカミキリでしょう。
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 似たような小さくて地味な虫たちを同定している専門家の人たちってすごいですよね。尊敬します。雑多な上に普通種のカミキリを最後まで見てくれた人にも感謝です。