虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

いくぜボルネオ虫紀行㉔=ハタザオツノゼミ、あえなく絶命

insects of kinabalu park ⑮

 3月27日はキナバル公園最終日。帰りのタクシーに乗る寸前、ずっと探し続けていたハタザオツノゼミを執念で見っけー。シロオビハタザオツノゼミのようです。
 たった一匹なので、逃げられたら大変。まずは気づかれないように遠くから写真を撮ります。しかし、その背後には不気味なハエトリグモの姿。
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 次の瞬間、ハエトリグモはツノゼミに飛びかかっていました。シャッターを切り続けていれば劇的シーンが撮れたかもしれませんが、心優しい虫記者としては、人命?救助が優先です。慌てて駆け寄って、ツノゼミを救出しましたが、もう後の祭り。しばらくしてツノゼミは絶命しました。恐るべしハエトリグモ。
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                 虫の息?のシロオビハタザオツノゼミ

 ついでにキナバル公園のちっこい半翅目たちを紹介します。
 たぶんオウシツノゼミの仲間です。
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 これは恐らくアワフキムシの仲間でしょう。
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 カラフルなヨコバイですが、普通にあちこちにいます。
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 いつまでも、ぐだぐだと、キナバルの虫を紹介しているうちに、来週にはもう次のボルネオ旅行が迫ってきました。今度はキナバタンガン川方面です。キナバル公園とは違ってジメジメした低湿地です。蚊もヒルもたくさんいます。巨大なイリエワニも生息しており、毎年のようにワニに襲われて命を落とす人がいるようです。生きて帰れるかどうか分からないので、その前にキナバル・シリーズを急いで完結させないといけないですね。

 拙著「昆虫記者のなるほど探訪」でも、アジアの虫撮りの穴場をたくさん紹介してます。海外旅行の際には、是非異国の虫に注目を。グローバル化で人間界の異国情緒は乏しくなっていますが、虫の世界はまだまだ異国情緒たっぷりです。
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