今回はあまりきれいでない、ありふれたチョウの代表のようなキマダラヒカゲです。日陰者の中でも、トップクラスの日陰者です。
普段はカメラを向ける人さえ、あまりいないかもしれませんね。でも、笹の葉の裏側に産卵中となれば、少し価値が上がります。
どんな日陰者でも、子孫を残すために頑張る母の姿は、感動を呼びます。
裏側に回って、お尻の先から卵が出てくる様子をじっくりと観察します。
蚊に刺されながら、最後までお産に立ち会いました。卵は3つずつ6列。掛け算に間違いがなければ、、全部でさぶろく18個。
一週間後。孵化したての幼虫です。
その1日後には、体が緑色に。食べた笹の色が透けて見えている感じです。
ジャノメ系の幼虫は、たいていが猫顔で、可愛いのですが、なかなか可愛くなってきません。
一番可愛かったのは、この頃でしょう。孵化後2週間ぐらいです。
そしてまた、あまり可愛くなくなり。
孵化後1カ月ちょっとで、蛹化準備に入りました。
きっとこのまま、ベランダのこの場所で蛹になるんだろうな、と安心していたところ、翌日には生き残っていた3匹すべてが行方不明になりました。恩知らずな日陰者たちです。