コガタルリハムシは不思議な虫です。春先に成虫が現れ、大量の卵を産みます。孵化した幼虫は、ギシギシやスイバの葉をボロボロのレース状になるまで食い散らかした後、土中で蛹になります。そのまま越冬かと思いきや、すぐに次世代の成虫になって、またギシギシの葉を食べます。
ところが、新成虫は交尾、再生産を始めるかと思いきや、つまみ食いだけして、すぐにまた土中にもぐってしまい、5月上旬にはほぼ姿を消してしまいます。この成虫は、翌年に活動を再開するまで、土中で眠り続けるというのです。
3月上旬に孵化した幼虫たちです。
4月下旬までにみな蛹になりました。土の表面に転がっているのも多く、あまり深く土中にはもぐらないようです。
4月末にはほとんどが羽化しました。
しっかりした姿になって、1週間ほどは歩き回っていました。ギシギシの葉を与えるともりもり食べます。
が、ある日突然姿を消します。プラケース内で消息不明になって1週間後の5月15日の様子です。「そして誰もいなくなった」状態です。餌に入れていた葉もかカサカサになってます。
少し土を掘ってみると、成虫が眠っていました。来春まで眠り続けるつもりのようです。一度活動した後、こんなに長く眠る虫もあまり例がないのでは、と思います。
熟睡状態で掘り出され、無理やり起こされたので、怒っています。
1分ほど目をはなしていたら、また土にもぐり込んで、眠り始めました。ギシギシの生えたプランターに移してやりましょう。来春までもう会えないなんて(涙)。雑虫でも、飼っていると愛着がわくものですね。