初冬に入り、色々なカメムシが成虫、幼虫で越冬態勢に入る中、埼玉・秋ヶ瀬公園のクヌギ林は、クヌギカメムシの最後の大仕事「産卵」のシーズンとなりました。年末の大仕事を終えると、間もなくその生涯を終えていくのでしょう。
あちこちのクヌギの木に、お腹をパンパンに膨らませた♀の姿があります。
交尾中のカップルの姿も。
と思ったらカップルではなく、トリプルでした。♂も子孫を残すのに必死ですから、横恋慕するやつもいます。他人の女房を横取りしようとするやつもいます。
こうした乱痴気騒ぎを横目に、心地よい隠れ家を見つけた♀は、一心不乱に産卵にいそしんでいました。
あちこちに産み付けられている卵塊は海洋生物のナマコのように見えます。
ナマコの足のようにも見える白い毛のようなものは、ゼリー状物質に包まれた卵が呼吸するのを助ける通気口の役目を果たすのだそうです。
羽化後、ゼリーが食べ尽くされた後の卵の抜け殻の記事を見ると、その形状が良く分かります。
ゼリーに覆われていない産み損じの卵も幾つかあります。ゼリーがないと寒そう。きっと冬を越せないでしょう。