以前紹介したエビガラスズメ。クルクルストローのような口吻が、あまりに素敵で口吻、もとい、興奮してしまいました。
ゼンマイ仕掛けのように、こうして丸めて仕舞っておけるのが便利ですね。
それをスルスルと伸ばしていきます。
不思議な伸ばし方ですね。羽化して間もないので、慎重になっているのでしょうか。口吻の先端を手元に残したまま、円形を作るように徐々に伸ばしていきます。風船ガムを膨らませているような感じです。
ついに口吻の先端が体を離れました。
そして、しなやかなムチのように、宙を舞います。
再びクルクルと丸めて収納。
うーん、これは便利そうです。色男だったら、ストローの届く範囲のすべての女の子にちょっかいを出しそうですね。
それにしても長い口です。スズメガの仲間が、ホバリングしながら花の蜜を吸っている姿をよく見かけますが、そんなE難度の技ができるのもこの伸縮自在の口のお陰。
でも、ほかのスズメガの口は、これほどではありません。
スズメガの仲間の中でも、エビガラスズメの口吻は特に長くて、体長をはるかに超えて11センチにもなるそうです。蛹の時から傘の取っ手のような目立つ口がある種類はみな、成虫も口が長いとのこと。
そう言えば、エビガラスズメの蛹の口は立派でした。
エビガラスズメの幼虫の食草は、アサガオ、ヒルガオ、サツマイモなどヒルガオ科。成虫もこれらの花に来るのでしょう。ヒルガオ科のラッパのような花は、蜜までの距離が長いので、長い口が有利になりますね。