虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

秋の特選虫旅in鎌倉3=シンジュサンもモリアオガエルもいるよ

 さすが古都鎌倉。都市近郊ではなかなかお目にかかれないお宝も隠れています。

 大仏ハイキングコースからちょっと脇道にそれると、誰一人すれ違う者もない秘境に迷い込みます。そんなひっそりとした脇道で、クサギの葉をモリモリと食べている芋虫がいました。

 ボロボロになったクサギ。たぶんシモフリスズメのしわざだろうと高をくくっていたら、ドドーンと現れたのは、何とシンジュサンの幼虫。大きな芋虫が5頭もいました。
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 成虫の蛾はヤママユガ科の中でも出色の美しさですが、幼虫もまた群を抜いて見事な造形なのです。

 小さめの幼虫は純白で、清純さを強調しています。
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 大きくなると、化粧も上手になって、色気が出てきます。体中から突き出た青い突起、全体を覆うおしろいのような白い粉、そして何と言っても素晴らしいのは、吸盤のような腹脚と尾脚の青、黄、青のおしゃれなソックスですね。
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 アップにも耐える美貌です。
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 白い粉が落ちて、すっぴんになっても、青い突起が際立って、なかなか魅力的ですね。
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 シンジュサンに出会えた興奮冷めやらぬまま、林道を抜け、用水路沿いの道を歩いていると、またもびっくり。今度はモリアオガエルです。
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 豊かな自然が残っているっていいですね。古都にふさわしい景観を残そうと、自然を守ってきたからこそ、シンジュサンも、モリアオガエルも、延々と世代を重ねて生き残ってきたのでしょう。