虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

秋の特選虫旅in鎌倉4=廃墟の怪物オオミズアオ

 秋の特選旅in鎌倉ですから、最後ぐらいは、虫ばかりではなくて、少しはハイキングコースも紹介した方がいいだろうと反省するのが、人としてのあるべき姿ですね。

 長谷からはトンネルの直前にあるこの階段を上ってハイキングコースに入ります。
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 標識のところで、右に行くと源氏山方面。まっすぐ上へとさらに登ると、大仏切り通し方面になります。
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 小さな蛾など観察しながら、源氏山方面へ。

 交尾中の変な蛾がいました。キイロオビマイコガのようです。
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 トゲだらけの長い中脚を翼のように持ち上げたし姿勢が特徴ですね。別に交尾中で興奮しているわけではなく、普段からこの張り詰めた姿勢なんです。セグロベニトゲアシガと同じ仲間なので、なんとかトゲアシガという名にした方が分かりやすいと思います。

 これはフタツメオオシロヒメシャクでしょうか。夜見ると目玉模様が不気味ですが、昼間だと目玉の中が銀色に輝いて、高貴な印象に変わります。
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 そして、標識もない脇道に入り、やみくもに突き進んでいくと、小さなグラウンドに出ました。
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 グラウンドの先には巨大な廃墟ビル。野村総合研究所の跡地なのだそうです。
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 今は見事な廃墟になっていて、廃墟マニアらしき方が、バチバチ写真をとっていました。昼間だからいいようなものの、夜だったらかなり恐そうな場所です。
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 廃墟の周囲はクズに覆われていました。クズの葉裏には当然トビイロスズメの芋虫がいます。
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 その他、クズの常連たちも。

 オジロアシナガゾウムシです。
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 解読不能な文字を描いていたのは、クズノチビタマムシ
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 そして、廃墟にふさわしい怪物もいました。路上をノソノソ歩いていたのは、オオミズアオの巨大芋虫。蛹になる場所を探していたのかも。
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 野村総合研究所跡地から、町中に出たら、今度は鎌倉グリーンハイツの坂を上り、アパート裏の大久保公園から大仏ハイキングコースに戻ることができます。
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 ブランコが一つあるだけの大久保公園。画面左端の獣道のようなところを入っていくと、再び大仏ハイキングコースに。
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 でも、こんな無駄な回り道のコースを歩く人は恐らく誰もいないので、秋の鎌倉散策の参考には全くなりませんね。