〇幸運を呼ばなかったオッドアイの白猫
5月の葛飾区水元公園で、幸運を呼ぶという猫、オッドアイに出会いました。左右の目の色が違う不思議な白猫です。猫自身は野良猫のようで、あまり幸福には見えませんでしたが、昔話でも幸運を運んで来るのは、みずぼらしいお爺さんだったりするので、このオッドアイもきっとそういう類いなのでしょう。
野良猫なので、普段どこにいるのか分かりませんが、きっと水元公園内のどこかに住んでいるのでしょう。幸せが欲しい人は、水元公園に行ってみましょう。でも、その後昆虫記者には、これといった幸運は舞い込んでいないので、このオッドアイの御利益は疑わしいようです。
水元公園は水郷公園なので、魚が豊富です。猫にとっては、願ってもないことです。ここには水郷らしく、金魚の養殖場もあります。
昆虫記者は手が出せないような、値の張る珍しい金魚が多くいます。
これは水泡眼。目の下が大きな水膨れになっています。
これは頂天眼。瞳が上を向いた出目金です。
普通の出目金はこちら。
高級金魚の代表、ランチュウもいます。
これはオランダ獅子頭。頭のボコボコが魅力のようです。
金魚なのに銀色の銀魚というのもいました。
いろいろな金魚がいるものですね。オッドアイは養殖場の近くにいましたが、もしや金魚を狙っているのでは。でも養殖場はフェンスで防御されているので、猫が入り込むのは難しいでしょう。
それに金魚はたぶんおいしくない。我が家に庭があった昔、金魚を池で飼っていたのですが、性悪の近所の猫は金魚を捕まえて遊んで殺すだけで、食べようとはしませんでした。
水元公園の入口付近は無料の釣り堀のようになっていて、ヘラブナなどを狙う釣り師がひしめき合っています。そこでおこぼれを期待しているのは、猫だけではありません。
いつもアオサギが釣り師の後ろで身構えています。
でも釣り師のおじさん、今日は何も釣れなかったのか、おこぼれを待つアオサギを無視して竿をたたみ始めました。
細い流れには、小さな竿でタナゴを釣る人たちがいます。これはこれで、味のある釣りですね。
本日の釣果。タナゴはきれいな魚です。タイリクバラタナゴでしょうか。
水郷らしいアヤメの咲く風景。
駆除を逃れたアメリカザリガニがいました。
おっと、昆虫を忘れていました。いつものキマダラカメムシです。
ここではクヌギに多いですが、今回はヤナギ系の木にいました。
突然季節外れの雪。そんなわけないですよね。ヤナギの綿毛が雪のように舞っていました。
マユミの木には、これまたいつものキバラヘリカメムシ。
街中の「毒虫らしくない毒虫」の代表、アオカミキリモドキです。「カミキリムシ!」と思って、お子さんがつかまえたりしないようお母さんは注意しましょう。毒は結構強烈です。
蝶は、ツマグロヒョウモンにアオスジアゲハ。
なんか、当たり前の虫ばっかりだなー。オッドアイの御利益全くなしです。皆さんも水元公園のオッドアイには、会いに来ない方がいいです。まだ散策路で寝そべっているので、蹴飛ばしてやろうかと思います。
そんな罰当たりなことを考えるから、幸運も逃げていくのですね。
水元公園には、北千住経由で地下鉄千代田線、JR常磐線で金町下車。北口を出て左端の乗り場からバスで10分弱で着きます。押上駅から京成金町線でのんびり行くのもいい雰囲気です。