ライフワークは虫旅、虫撮りと豪語する昆虫記者としては、毎日でも虫探しに出かけたいのですが、家庭の財政事情からサラリーマンとしてデスクワークを週5日続けざるを得ないのが現実。そんな悲しい現実世界を癒してくれるのが、自宅に養子に向かえたイモムシたちです。彼らが立派に成長して、蝶や蛾として旅立っていくのは、里親として嬉しい限りです。寄生蜂や寄生バエにやられて非業の死を迎えることも多く、そんな時は悲しい限りですが、寄生する連中もたいていは昆虫なので、それはそれで、人生(虫生)でもあるわけで「人生色々なのだなー」と感慨にふけることができます。
グダグダ言ってないで、早く本題に入らないと、イモムシ、蛹、羽化シリーズの整理が付きません。もう11月で年末も迫ってきています。ウダウダしている場合ではないですね。
では、まずはアオバセセリ。ほとんど毎年のように1匹ずつ羽化させているのですが、一向に飽きる気配はありません。成虫は、とてもセセリの仲間とは思えない、極彩色に包まれています。
幼虫の隠れ家も見事です。中南米の楽器オカリナを連想させますね。窓のような複数の穴から朝日が差し込んだりしたら、隠れ家の中は、どんな不思議な光景になるのか。アオバセセリの幼虫になってみないと分からいでしょう。山地のアワブキの木には、たいてい幾つか、こんな巣が付いています。
そしてこの隠れ家の中の幼虫がまた、見事。
テントウムシを貼り付けたような頭、ロールケーキのような体。毎回、うわー、居たー、と思わず叫んでしまう姿です。
他の蝶も続けて紹介しようと思ったのですが、今しがた妻が「お昼できたよ。食べるなら早くしろ。呼んだらすぐ来い」と叫んだので、続きは後でs。