虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

一度噛みついたら首が千切れても放さないというクビキリギリスの噂は本当なのか

 今回は「首切り」の話。虫ばかり追いかけていて、昆虫記者もついに会社を首になったのです。というのは嘘。クビキリこと、クビキリギリスの話です。

 冬に見られるキリギリスと言えば、その代表がクビキリギリスですね。イソップ寓話に出てくる哀れなキリギリスは、真冬に食べ物をを求めてアリの家の戸をたたくので、モデルは越冬キリギリスのクビキリかも。

 そんなクビキリを先日千葉の公園で見つけました。まずはあの恐ろしい赤い口を確認しないといけません。口が黒かったら、よく似たシブイロカヤキリなので、間違えないよう気を付けましょう。

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見るからに恐ろしいクビキリギリスの赤い口。噛みつかれたら流血の惨事に

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よく似たシブイロカヤキリは口が黒いそうです。今度確かめてみます。

 そしてクビキリギリスが怖いのは、牙をむきだしたようなこの赤い口。一度噛みついたら、クビが千切れても放さないと言われていて、それが「首切り」の名の由来だそうです。指に噛みつかれたら、流血の事態は必至とも言われています。

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千葉の公園で見つけた越冬前のクビキリギリス

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無理に枝から引き離そうとしたら、牙をむきだして怒りの形相に

 昆虫記者の名を語るならば、実際に自分の指に噛みつかせて、これらの噂が真実なのか確認すべきだという声もあるでしょう。でも沈着冷静な昆虫記者は、そんな無謀なまねはしません。決して怖気づいたわけではありません。でも、あえて試してみたいという人がいるなら、それを制止するつもりはありませんので、結果を教えていただければありがたいです。