虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

国蝶オオムラサキの季節到来。久々に自宅で羽化観察。年間グランドスラム達成も可能か。

 6月に入ると国蝶オオムラサキが続々と羽化してきます。わが家でも3日から続々と(と言っても3匹だけですが)羽化しました。ここ何年かは、幼虫飼育に失敗してばかりだったので、久々の雄姿に感動しきりでした。

自宅で羽化したオオムラサキ。迫力ある姿はさすが国蝶。

 東京都心で暮らしていると、自然の中でオオムラサキを目にする機会はなかなかありません。比較的近くで高い確率で見られるのは、高尾山。埼玉県嵐山町オオムラサキの森に行けば、ほぼ確実に、樹液に群がるオオムラサキに出会えますが、自家用車を手放してしまったので、嵐山まで行くのはしんどくなりました。

 残る手段は、冬場にエノキの落ち葉の中で越冬幼虫を見つけて、ベランダのエノキで育てて羽化させるぐらいです。

 これがなかなか難しくて、過去2年はなぜか蛹の段階で死んでしまいました。今年は運よく羽化までこぎつけられて、めでたし、めでたしです。

3月にエノキにのぼってきた越冬明けのオオムラサキ幼虫。

羽化直後のオオムラサキ

羽化後のオオムラサキにカルピスを飲ませてやりました。

 今年は個人的にはオオムラサキの当たり年で、千葉市の公園で5月後半に大きな幼虫や前蛹を見つけることもできました。

千葉市の公園で5月後半に見つけたオオムラサキの終齢幼虫。

既に前蛹になっている幼虫もいました。

 あとは、自然の中で樹液に集まる姿を見られれば、オオムラサキサイクルヒット、年間グランドスラム達成となりますね。でも最近は高尾山でもオオムラサキを見る機会が減っているので、かなり厳しいかも。