昨日の多摩丘陵。コミスジの幼虫がクズの葉先で作った揺りかごの中に隠れていました。
遠目には、クズの葉の先の方が枯れて、千切れかけているようにしか見えませんね。しかし、この状態は、コミスジの幼虫が関係している気配濃厚で、非常に怪しい。
近づいてみると、やっぱり。葉先が枯れて丸まった中に、コミスジの幼虫が隠れていました。この段階でも、「えっ、どこにいるの?」と戸惑う人もいるでしょう。
コミスジの幼虫は、色合い、形状ともに、葉の食べ残し部分にそっくりなので、この擬態を知らない人には全く見つかりません。でも、逆にこの擬態を知っている人には、特徴的な食べ残しが存在証明になって、すぐに見つかってしまいますね。
特に小さい幼虫は、ゴミくずの中にゴミくずのような幼虫が隠れている状況のことが良くあります。
この日見つけた幼虫は、かなり大きかったので、このまま越冬するかもしれません。コミスジは幼虫越冬で、一度越冬態勢に入ると、その後は何も食べずに冬を過ごし、春に蛹化、羽化します。
でも今年は秋になっても暖かいので、晩秋に蛹化、羽化する可能性もありそうです。地球温暖化と異常気象による生活サイクルの変化は、昆虫界でも大問題なのかも。