虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

カブトムシの幼虫探し。堆肥の中なら、畑に撒かれる前の冬に探さないと手遅れに。

 カブトムシの幼虫探しの季節がやってきました。田園地帯にお住まいの方なら、近所の農家で堆肥を使っている所に頼むと、堆肥の中に潜っている巨大な幼虫をたくさんゲットできます。近くにクヌギ、コナラなど樹液の出る木の多い森があれば、堆肥の中には、ほぼ確実に大量の幼虫がいます。

 堆肥は作物の作付け前に畑に撒かれてしまうので、幼虫を救出するチャンスはその前の冬ですね。堆肥とともに畑に撒かれた幼虫の大半は、畑を耕す過程で死んでしまうと思うので、堆肥の中の幼虫を持ち帰ると、カブトの命の恩人になれるかも。

カブトムシの幼虫は11月には既に、こんなに大きくなっている。

堆肥の中からゴロゴロ出てくるカブトの巨大な幼虫。左の小さいコガネムシの幼虫はおまけ。

 今頃の季節になると、幼虫がいる堆肥の上には、幼虫の糞が積みあがっているはず。逆に言えば、今頃の季節に糞が見当たらなければ、そこには幼虫がいないと思われます。

 森の中の伐採木、朽木の下でも、カブトの幼虫が良く見つかります。この場合は、伐採木をひっくり返すと、すぐ下に幼虫がいるので、土を掘り返す手間が不要になりますが、幼虫の数は1つの材の下に1~2匹と少なくなりますね。

堆肥の表面にこんな糞がたくさん見られれば、その下には確実にカブトの幼虫がいる。

こんな小さな伐採木の下にもカブトの幼虫がいることがある。

前の写真の伐採木の下にいたカブトムシの幼虫。

同じ伐採木の下では、コクワガタが越冬していた。


 カブトの幼虫は大食漢なので、多く飼い過ぎないよう注意しましょう。中型のプラケースなら2匹、大型のケースなら4匹ぐらいがいいかも。もっと多く飼うと、あっという間にケース内が糞だらけになって、生育が悪くなります。

 餌はホームセンターで腐葉土を調達すればいいですが、最近は腐葉土の値段が高くなっているので、コスト面からも多く飼い過ぎないのが賢明です。