虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

オオキンカメムシ、涙と感動の最終回

 ついに発見。あれがオオキンカメムシでなくて何であろう。オレンジ色の背中には、幼児のいたずら書きのような模様。縁取りと腹部の紫の輝き。ためつ、すがめつ、前から、横から、バシバシと写真を撮ります。後ろでは息子が、早くして、次は僕の番と待ち切れない様子。
 
背中の模様は、呪術の面のようでもあり、失敗した福笑いのようでもある
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 腹部の紫と黒の縞模様は、勝負下着のようでもある。
 
「下品なことを言うやつは、この森から出て行け!」
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「そんなに熱い視線で見つめないで」と恥ずかしがるオオキン嬢
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 西日本の方々は「たかがオオキンで何を大騒ぎしているのか」と笑うでしょうが、東国の者にとっては、遠い南方の異国の虫のように見えるのです。福島県のリゾートでハワイのフラガールズに出会うような興奮です(実際にフラガールを見たことはありませんが、恐らく年甲斐もなく興奮すると思います)。
 結局この日は、この一匹だけでしたが、1匹いれば必ず集団越冬も見られるはずです。オオキンの越冬シーズンはまだ始まったばかり。次の機会には、大集団をものにするぞ。遥か海の彼方に浮かんだ神々しい富士に誓うのでありました。
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