虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

オレンジのニクイやつ、オオキンカメムシ

 冬の足音が近づくと、房総半島を南下して、あのオレンジ色のニクイやつに会いたくなります。夕刊フジじゃないです。オオキンカメムシです。あの南方系の色合いは、木枯らしの季節に、かりそめの南国気分をもたらしてくれます。気分が落ち込んだ時には、効果てきめんですね。

 今年も元気で越冬準備をしているでしょうか。去年はかなり数が少なかったので、生息環境が悪化しているのではないかと心配です。

 まずトベラの葉裏で一匹見つけました。トベラは房総の海岸線に多い低木ですが、葉が小さいので、越冬には不向きでしょう。仮の宿かもしれません。
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 そして、定番のツバキ…のはずが、あちこち見て歩いて、見つけたのはたったの2匹でした。
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 これまた定番のシロダモですが、これも2匹だけ。房総のオオキンカメムシの趣味も変わってきたのかもしれません。
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 今年の意外な穴場の木は、ユズリハでした。1匹ずつバラバラではありますが、計10匹ほど。
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 そして、ここに居なけりゃどこに居るという定番中の定番、マテバシイです。あちこちに、ポツボツと20匹ぐらいはいたでしょうか。でも数年前のような大集団は居ません。どこも2匹、3匹の集団です。大家族はもう流行ではないようです。
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 ここのマテバシイは大木が多いので、ずっと上を向いたまま歩くことになります。普段から伏し目がちの人生を送っている虫記者ですが、たまには上を向いてふんぞり返って歩くのもいいものです。でも、後で首が痛くなります。