虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

ボロは着てても心は錦

 金沢自然公園の虫編は、冬のわびしさがテーマです。
まるでシータテハの秋型のようなギザギザの羽ですが、これでもモンキチョウです。まだまだ元気に、花から花へと飛んでいましたが、恐らく今年はこれが見納めではないかと思います。キチョウと違って、モンキチョウは越冬できないそうです。
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 ボロは着てても心は錦。口をついて出てくるのは、もはや誰も知らない古い歌ばかりです。

次に飛んできたのはベニシジミ。最初は蛾かと思いました。紅色の面影はほとんどなく、茶色と言ってもいい色です。ベニシジミは越冬する蝶ではないようですが、それでも暖かいところでは1月でも姿が見られるようです。頑張れ。
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バッタ系は、冬大好きのツチイナゴが飛び跳ねていた以外、ほぼ死に絶えたようです。でも一匹だけヒナバッタがいました。腹部の縞模様が印象的なかわいいバッタです。熱を集める黒いシートの上で暖をとっていたようです。
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 最後はクチキコオロギ。これは日本では数少ない成虫で越冬するコオロギです。この公園には結構たくさんいて、木の皮や樹木表示板の下に潜んでいます。

表示板をめくると、ヨコヅナサシガメの幼虫の群れとクチキコオロギが同居していました。
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 去年最初に見つけた時は、何で木の上にエンマコオロギがいるのかと首をひねりました。エンマに似た大型のコオロギですが、成虫になっても羽が短く、幼虫のように見えます。