虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

衝撃。墨田区の森が消滅

 墨田区の荒川河川敷にあった森が、消えていました。衝撃です。今年夏には沢山の虫や鳥がいた豊かな森があったのです。なのに18日に行ってみると、木はすべて切り倒され、残骸だけになっていました。恐らく何十年もかかって出来上がった自然の雑木林が、あっという間になくなってしまいました。墨田区は緑が少なくて、私が知っていた自然の森はここぐらいでした。
 
 茶色く見えているところは全部森でした。重機の横に森の残骸が残っています。
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かつてこの森にいた虫たちの一部を紹介します。
コガネムシは、墨田ではここでしか見つけたことがありません。
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ツバメシジミは森の周囲でよく産卵していました。
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カツオゾウムシの仲間もたくさんいて、せっせと子作りにはげんでいました。
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 この森には、ホームレスの方々も多数暮らしていましたが、退去を余儀なくされたようで、抗議の看板が並んでいます。
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 すぐ近くのヒヌマイトトンボの生息地であるヨシ原は、貴重な自然として今もしっかり保護されています。あの森にはヒヌマイトトンボはいなかったのでしょうか。
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 でも、私にとっては、あの森にいたコガネムシ、カツオゾウムシ、ツバメシジミなども、貴重な生き物でした。ホームレスの人たちの気持ちとは比べようもありませんが、私も結構悲しい思いをしています。
 ヨシ原の近くにいた鳥たちも、こころなしか寂しげに見えました。
 
ここを縄張りにしているモズ
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 この子は誰だか分かりません。羽が写っていないので判定は困難と思いますが、birdingさんあたりなら分かるでしょうか。スズメより少し小さいくらいの鳥でした。
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