虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

ヤマガラとチシャムシの関係

 エゴノキと言えばヤマガラヤマガラと言えばエゴノキですね。先日代々木公園のエゴノキの前の鉄柵の上で、小さな実を割って食べているヤマガラに出会いました。
 足の間に実を挟んで、上手に穴を開けていました。恐らくエゴの実(種)ですね。床に落ちた物を足で拾う、ぐうたらオヤジの技とは、ちょっとレベルが違います。
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               エゴイストのヤマガラ

 そしてガツガツ中身を食べます。
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 あらかた食べ尽くしました。実が中空になっているのが分かります。
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 エゴの実は、木によっては大半が、エゴヒゲナガ(ウシズラ)ゾウムシの幼虫に中身を食べられてスカスカになっています。でも、ヤマガラはちゃんと、中身の詰まった実を選んで食べているようですね。
 
 と言うことは、ヤマガラに食べられずに、木の下に残った実には、ウシズラの幼虫がいる可能性が高い?。
 
 拾って、持ち帰って調べました。
 
 20粒ほと割ってみると、4つに幼虫が入っていました。大きな穴が開いて、もう幼虫が這い出してしまったと思われる実も多かったので、かなりの確率で幼虫がいたと考えられますね。
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  ウシズラゾウムシの幼虫チシャムシ。「何ちゅうことすんねん。寒いやないか」
 釣り好きには、チシャムシとして知られているやつです。釣り餌にするのはかわいそうなので、花壇に放してやりました。土中で蛹になって、来年成虫が出てくるかも。