虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

なりふりかまわずアサギマダラ

 10月最後の週末。関東でアサギマダラに出会えるチャンスは、今年はこれが最後かも。そうなると、もうなりふりかまってはいられません。他人のテリトリーでも、ずかずかと侵入して行きます。着実な実績があるのは、「ちゃわんむし」さんのホームグラウンド、津久井湖城山公園です。

 展望広場からの景色。予報ほどいい天気じゃなかったですね。

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 公園に入ってすぐの花壇には、蝶が群れていました。キタテハ、アカタテハヒメアカタテハナミアゲハまでいます。まるで、春か夏のような光景。これは期待大ですね。

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アカタテハとキタテハ。「俺たちゃまだまだ元気」

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ナミアゲハ。「これくらいの寒さはへっちゃらさ」

 城山への道の途中、展望広場を過ぎたあたりのアザミの花の周りをフワリ、フワリと飛ぶ物体。ついに発見。10月末にして、今年初見です。でも止まったのは、アザミの裏側。羽の表を撮ろうと回り込むと、蝶はまたフワリ、フワリと上空へ。そして見失いました。

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アザミとアサギマダラ。「アザミの味は今ひとつ」

 その後歩き回ること1、2時間。森の中に再びアサギマダラを発見。その飛んで行く方向を見て確信しました。さっき見つけたヒヨドリバナだ。慌てて斜面を駆け下りて、わずかに花が残るヒヨドリバナの地点へ。

思ったとおりでした。ヒヨドリバナで吸蜜するアサギマダラは、めったなことでは逃げませんから撮り放題ですね。

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アサギマダラとヒヨドリバナ。「やっぱり、ヒヨドリバナは最高。ピリッと毒が利いたところがたまらない」

 きれいな羽にみえますが、これはカメラアングルのトリック。

実は、向かって右側の羽がボロボロでした。さっきアザミにいたやつの方がましでした。

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羽が痛んだアサギマダラ。「どうせボロですよ。嫌ならほかをあたってくれ」

 羽の半透明な斑紋の下に、ヒヨドリバナが透けて見えます。
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スケスケルックのアサギマダラ。「ここに字を書いたりする変な人間もいるんだな」

 飛翔姿は、羽が破れていない側なので、きれいに見えます。「必ず右側から撮ってね」とか、アングルにこだわる小うるさいギャルのようですね。
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お尻をツンと上げているのがアサギマダラの特徴。「尻がたれているよりましでしょ」