虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

偽物の偽物、コミミズク

 25日は川崎市東高根森林公園を覗いてみました。ここは、木柵や擬木の柵が長々と続くので、真冬のフユシャク探しには良さそうなところです。
 まだフユシャクはいませんでしたが、擬木でコミミズクの幼虫を見つけました。鳥じゃないです。ヨコバイの仲間の虫です。小枝の節に擬態して越冬する目立たないやつですが、今回は「擬木に擬態」していました。「偽物の偽物」ですから、本物ということになるのでしょうか。何だかわけが分からなくなりますね。
 ペタッと張り付くと、その存在が視界から消えます。小枝にいたら、私の視力では絶対に見つかりませんね。
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   擬木になりきっているコミミズク
 
 しかし、歩きだすと、古代の銅矛のような変な姿はけっこう目立ちます。
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 「擬態を見破られた今、もはや袋のネズミ」。勝ち誇った私は、小枝でコミミズクをつっついてみました。
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 すると、またもや視界から消えたではありませんか。見た目があまりにも鈍そうなので、ヨコバイ類の特技であるジャンプを忘れていました。強力な後ろ足でジャンプするので、甘く見てはいけません。
 
 緑色の未熟者もいました。擬態としては完全に失敗ですね。
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