虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

オオキンカメムシの故郷

 城ヶ島で越冬するオオキンカメムシの誕生の地はどこなのでしょう。思い浮かぶのは横須賀にある産業研究施設、横須賀リサーチパーク(YRP)です。

そうです。最先端の産業技術によって、オオキンカメムシが大量生産されているのです。なーんて、嘘です。この施設に付属する公園のアブラギリの木で、オオキンカメムシが毎年大量発生しているようです。

思い起こせば、今年8月末。この公園を散策中のことでした。ふと気付くと、足元にブルーの宝石のような抜け殻がたくさん。「こ、こ、これは、もしや」。そうです、この世界一美しい抜け殻こそが、オオキンカメムシの幼虫の脱皮殻なのです。
イメージ 1

これがあれば近くにオオキンカメムシがいるはず。頭上を見上げると、そこにはアブラギリの巨木。そしてはるか彼方の葉裏にあのオレンジの成虫の姿が。
イメージ 2

近くの木柵を見て回ると。いました、宝石のような幼虫が。幼虫は緑で、抜け殻は青。オパールのように色を変えるのです。羽化シーンを一度目撃してみたいものですね。
イメージ 3


ついでに、ちかくにいたキバラヘリカメの幼虫。この背中の模様が好きなんです。テリア系の犬のとぼけた顔に見えませんか。 
イメージ 4