10月18日の昆虫観察会。メンバーは、昆虫写真家の森上信夫氏、必殺昆虫仕事人のI嬢、昆虫文学少女麻由子ちゃんのお母さん(麻由子ちゃんは中間テスト追い込みで欠席)という、いつもの達人たち。大混雑の高尾山口駅で待ち合わせという、向こう見ずな計画です。
この季節の狙い目と言えば、やはりアサギマダラなのですが…
駅のすぐ裏のコスモスの花畑に可憐な姿。ちょっと見はきれいなのですが…
実はボロボロ。さすがに10月後半ともなると、アップには耐えられない感じの肌荒れの著しいアサギマダラが多くなります。
そして、今回の陰の主役は、この方。
えっ、ありんこ?
いえいえ、蟻擬態で有名なホソヘリカメムシです。
秘密の一大生息地は、萩の茂みに囲まれたごくごく普通のベンチ。虫見の合間の憩いの一時と思って腰掛けようとすると、いやらしい「ありんこ」がうじゃうじゃ。
手で払いのけようとしたその瞬間。虫の達人たちは、ハッと我に返り、手を止めます。「これこそは、あの超絶蟻擬態では」。
終齢幼虫は蟻にしては、ちょっと大きすぎ。その中に、一匹、1齢か2齢の小さいのが隠れていました。小さなありんこが一匹まぎれ込んでいるようにしか見えませんね。
年頃になると、おしゃれにも気をつかうようになって、蟻擬態なんて地味なこと、もううやってられない。
そしてホソヘリカメムシの成虫は、がに股のおかしな格好に。
後ろ足には、トゲトゲ。ブンブン飛べるようになるので、もうありんこの真似なんかしなくていいのです。