通勤途中や昼休み、築地から銀座にかけてのツツジの植え込みに目をやると、必ずいるのがルリチュウレンジ。ルリとは名ばかりで、瑠璃色と言うより黒色の、注目度の低いハバチの仲間です。遠目、素人目には、ハエと区別が付かない代物です。
しかし、誰にでも取り柄はあるもの。ルリチュウレンジの場合、それは産卵痕です。
ツツジの葉の上で休んでいるルリチュウレンジ。周囲をよく見ると、ツツジの葉の外周に、薄茶色く変色した部分があります。これが産卵痕。
大抵はこんな感じで、あまり芸術性は感じられません。
しかし、中にはやはり職人肌、芸術肌のもいて、一枚の葉の外周に、ほぼ等間隔に10以上の卵を産み付けるという、丁寧な仕事ぶりをみせるのです。薄いツツジの葉の、表と裏の間に産卵管を刺していくというだけでも、人間業とは思えない(人間でないので当然ですが)細かい作業ですね。
ツツジの蕾のベトベト・トラップに捕まって、もがいているのや、無念の表情で絶命しているのもいます。
今日は昼休みに産卵中のルリチュウレンジを見かけたのですが、そんな時に限ってカメラを持っていない。そのうち、いい仕事をしている最中のルリチュウレンジの姿を撮りたいと思います。昼休みが長引いて、仕事に遅れるリスク大ですね。