虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

駅で虫探し開始・豪キュランダの旅

 1月23日早朝、格安航空ジェットスターケアンズ空港に到着。この空港は広大なマングローブの森に囲まれています。
 その森の中には、オーストラリアの海に潜む謎の猛毒クラゲ、イルカンジ・クラゲの正体を突き止めた研究者ジャック・バーンズ氏の名を冠した有名なボードウォークがあります。ジャック・バーンズ・バイセンテニアル・マングローブ・ボードウォークという長すぎて舌を噛みそうな名前です。だれも、こんな名前を覚えてはいないので、タクシー運転手に指示するなら、単にマングローブ・ボードウォークでいいです。
 
空港から歩いても行ける距離ですが、日差しがきつい時間帯は焼け死にますから、タクシーで移動するなら、運転手に頼んでちょっとの間とめてもらうのがいいでしょう。
 虫記者も、タクシーで移動するついでに、ちょっとだけ寄って、写真を撮っただけですが、余裕があれば小一時間のんびりしたいところです。
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 空港周辺の再開発で、このボードウォークは現在、消滅の危機に瀕しているらしいので、暇があったら、消滅する前に見ておくといいです。貴重な虫でも発見すれば、ボードウォークの存続の一助となるかもしれません。

 キュランダへ向かう、あの有名なキュランダ高原列車(キュランダ・シーニック・レイルウェー)は、ケアンズが始発駅ですが、虫記者的には、次のフレッシュウォーター駅から乗車するのがお勧めです。ケアンズ駅は普通の街中の駅なので、絵的にも虫的にもパッとしません。
 一方のフレッシュウォーター駅は、空港から一番近い駅で、タクシーなら10分ほどで到着します。その上、郊外の緑の中にポツンと建つ、雰囲気のいい駅なので、ここで列車の到着を待ってこそ真の撮り鉄といえます。
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 もちろん、虫撮る人々は、その前に、駅の周辺で虫を探さなければなりません。忙しいですね。
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 マメ科の木の葉裏には、こんなかわいいカメムシの幼虫がいます。まるでトランプのダイヤのカードのようです。一枚一枚めくると、ここにはダイヤの3、ここにはダイヤの5とかいう感じです。

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 おおっと、ここには、ダイヤの13ですね。

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 指乗せすると、こんなに小さいです。

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 ホームの向かい側にたくさんあるこのマメ科(たぶん)の木がカメムシ天国。物好きな人は探してみて下さい。

 でも、くれぐれも、列車に乗り遅れないよう。
 列車はしばらく駅に停まっていますから…
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 こんな状況になってからでも、走って戻ればたぶん間に合います。保証はしません。

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 ダイヤのカメムシ幼虫が少し大きくなると、こんなオレンジ色に。

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 さらに大きくなると、こんな黄色の卵型に。

 大人になると、子供時分の可愛さがなくなるのは、人間も虫も同じ。ダイヤのカメムシ幼虫の成虫は、たぶんこれです。同じ木にたくさんいました。若干面影がありますね。
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 ジェットスター航空の到着はすごい早朝なので、8時55分発の1番列車までは、とてつもなく余裕がありますから、駅の周囲1キロぐらいは楽々歩き回れます。そんな変な行動を取る観光客は一人もいないので、人目を気にする人は、やめた方がいいです。ちなみに、駅には改札などなく、出入りは自由ですから、いったん駅に入ってから、気が変わったら、虫探しに行くということもできます。
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         切符売り場です

 列車は予約した方がいいとホームぺージに書いてありますが、週末とか、ハイシーズンとかでない限り、予約なしでも乗れそうです。
 「格安航空はよく遅れる」というので、今回は念のため9時55分発の列車を予約しておいたのですが、あまりに時間が余ったので、切符売り場で8時55分に変更してもらいました。それでも何の問題もありませんでした。列車はガラガラで、6人席を独り占めできました。一応指定席ですが、ガラガラの時は席を移動しても文句を言われることはないみたいです。フレッシュウォーターから先は途中で乗車できる駅はありませんから。
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  駅の中には、客車を使ったレストランもあります。のんびりしたいけれど、虫撮りはいやだという人はどうぞ。改造した客車の中で軽食が食べられます。
 駅での虫探しはまだ続きます。虫記者は、本当にしつこい。