虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

霊園散歩、笑っちゃいけないウシヅラの虫

 週末は八王子市の霊園散歩。登山客であふれる高尾駅からバスに乗ります。アウトドア派のベストにリュック、カメラバックという格好で霊園前で降車する人は虫記者以外にだれもいません。
 何で山に登らずに霊園なのでしょうか。そろそろ終活?。まあ、それもありですが、やっぱり虫探しです。体力低下が著しい今日この頃、山登りばかりでは体がもちません。霊園なら、ほとんど平坦な行程で、休憩所もあちこちにあって、ラクチンなのです。安楽な虫撮り。かなり終活に近い気もしないではありませんね。
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 都立の霊園は、墓参者以外の散歩もOK。都立霊園の公式ページには堂々と「霊園さんぽ」の文字が躍ります。ただし、あくまでも墓参者のための施設ですので、「墓参者の迷惑にならないよう、静かに散歩」というのが、マナーです。動植物の採集はできないので、虫取り網は持ち込まないようにしましょう。

 ここの霊園は、高尾周辺の森に囲まれているので、虫も豊富です。休み休み、のんびりと歩を進める霊園虫撮り散歩には最適です。こんなところに墓があったらいいななんて、つい来世に思いをはせたりしますが、ちょっと気が早いですね。まずは虫探しです。

 エゴの木には、まだ若干実が残っていました。ほぼすべての実に、食痕、産卵痕があります。エゴヒゲナガゾウムシ(ウシヅラヒゲナガゾウムシ)の濃度が高い証拠ですね。
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 まだ生き残りがいました。牛のような顔を実の中にズボッと突っ込んで食事の真っ最中。目玉がさほど飛び出ていないので♀ですね。
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 「あー、食った食った」という表情で、穴から顔を上げました。口の周りは食べかすだらけです。
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 横顔はそんなに悪くありません。ちょっと顎が長すぎますが。
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 正面顔はやっぱり間が抜けてますね。ウシヅラと言うよりはウマヅラ。
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 残念ながら、変顔の♂はこの木にはいませんでした。でも、高尾駅近くのエゴの木の下の草むらで一匹見つけました。執念ですね。

 この寂しげな後ろ姿。ウシヅラに違いありません。哀愁があります。
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 正面に回ってみると、やっぱり変な顔。いくら寂しげにしていても、哀愁もなにもありませんが、お笑い系としては、いい味出しています。顔だけで笑いが取れるって、得ですね。でも虫ですから、あまり得してないかも。
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