菜の花満開の季節はもう終わり。ツマキチョウの季節も今は昔となりました。各地の公園では、みすぼらしくなったアブラナを容赦なく刈り取って、夏の花、秋の花に植え替えてしまいます。
でも、「お願い~。ちょっと待って~」。枯れかけたアブラナには、宝物がいっぱい付いているんです。
ほーらありました。葉っぱの裏にずらり並んだ工芸品のような造形美。
何だか分かりますか。樽のような提灯のような。そうです。ナガメの卵なんです。
あちこちで、愛の行為が行われていますが、見つかった卵はこの一かたまりだけでした。
もちろん、モンシロチョウの幼虫、蛹もたくさん。
そして、ボロボロになったツマキチョウのカップルと、蕾の軸に産み付けられた卵。
ツマキチョウの幼虫は、モンシロのように、デデーンと葉っぱの真ん中にいることはほとんどなくて、たいていはアブラナ科の細い実にぴったりと張り付いています。小さな実を丹念に見て回ると、いました、いました、あっちにも、こっちにも。ツマキの幼虫は小さい時は、あまり葉は食べず、栄養たっぷりの小さな実をかじっていることが多いようです。
あとは、一月ほどしてから、あのツンと、とんがったツマキチョウの蛹を見つけるだけ。でもなかなか見つからないんですよね、あの蛹。そこで、ちょっとずるをして、自宅で一匹飼育中。これで今年は、とんがり蛹ゲットだぜ。