虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

アカスジキンカメの華麗なる生涯

 秋はカメムシの季節でもありますね。カメムシが増えるわけではありませんが、ほかの虫が減っていく中で、成虫越冬、幼虫越冬が多いカメムシが、突然大きな存在感を示すというわけです。

 今回はアカスジキンカメムシ。といってもまずは卵です。葛西臨海公園でシンジュの実に産み付けられていたやつです。
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 キンカメ系の卵は、孵化が近づいてくると、透明なボールの中に赤い目玉が見えてきます。点線で描かれた円の中のにポチっと赤い目玉があって、漫画のようです。口のように見える白い線は、卵殻破砕器になる部分でしょう。この破砕器を使って蓋をこじ開けて、幼虫が出てきます。

 孵化した直後は黄色の体に赤い目玉。
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 そのうち、黒と黄色のツートンカラーになります。
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 そして、黄色かった部分はオレンジ色に。まだ一匹だけ、出遅れた黄色の子が卵の中にいます。
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 2齢と1齢。大きさがかなり違いますね。2齢になってようやく、キンカメらしい色合いが出てきます。
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 この後は、9月の記事へとつながって、アカスジキンカメの一生のサイクルが完成します。

 そろそろ、越冬準備に入った終齢幼虫の集団が、コブシやミズキの葉裏で見られる季節。急いで探しに行かないと。