虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

2016-01-01から1年間の記事一覧

魅惑のハムシワールド・キボシツツハムシのタレ目

葛西臨海公園ではキボシツツハムシに毎年会えます。ほかのところでは、「偶然1匹見つけた」的な感じですが、ここでは、5月末からのクリの花が咲く季節に会いに行けば、必ず会えます。 背中の黄色い星が可愛いハムシですが、かなり小さいです。一緒に写って…

イチモンジチョウ羽化

糞塔の撮影に失敗したショックから立ち直れないまま、しばし呆然としていると、6月18日にはもう、イチモンジチョウは前蛹に。 そしてスルリと皮を脱いで蛹に。 タテハ系特有の蛹のキラキラ模様がはっきりしてきたと思ったら。 25日に羽化。 糞塔撮影はミスっ…

イチモンジチョウ幼虫。しまった!糞塔を忘れてた。

今年の課題の一つは、イチモンジチョウの若齢幼虫の確保でした。高尾近くの秘密の緑地で、目標達成です。2匹確保しました。 それは6月7日のことでした。スイカズラの葉を丹念に見て歩くと。 これは小さい。しかし、この小ささが重要なのです。スミナガシの…

裸の枝に枯葉が一枚。スミナガシの蛹はすごい。

我が家のスミナガシの幼虫が、蛹になりました。終齢になった途端に、食欲を爆発させ、毎日アワブキの大きな葉を5、6枚も平らげていましたが、終齢になtって8日目、緑の葉をすべて食い尽くし、裸になったアワブキの枝に、茶色い枯れ葉が一枚。実はこれが…

麻由子ちゃんのスミナガシ記念日

この顔がいいねと麻由子ちゃんが言ったから、6月18日はスミナガシ記念日。18日は高尾近くの秘密の緑地で、昆虫文学少女、新井麻由子ちゃん、麻由子ちゃんママとスミナガシ散歩。 我が家のスミナガシの幼虫が終齢になったので、そろそろあの緑ナメクジ、ジ…

鳩山邦夫氏追悼

以前ご自宅でインタビューさせていただいた鳩山邦夫元総務大臣が亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします。 虫にとって住みにくい環境は、人類の生存を脅かすことになる。奢れる人類はいつか強烈なしっぺ返しを受ける。邦夫氏のそんな言葉を思い出します…

ホホジロアシナガゾウムシの悪行の数々

高尾山の稲荷山コースや日影沢あたりを歩いていると、ヌルデやアジサイの枝が、軒並みボッキン、ボキボキと折られているところがあります。被害に遭っているのは、ちょうど人の手が届くあたりにある幼木の若芽ばかり。ひどいことをする者もいるものです。登…

魅惑のハムシワールド・キバラルリクビボソハムシ幼虫の円陣

都会の道端のツユクサにいっぱいいるご近所ハムシの代表格と言えば、キバラルリクビボソハムシですね。 道端感のある写真を撮るのも一苦労。 でも、どこがキバラ(黄腹)なのか?疑問に思う人も多いでしょう。上から見てたら、キイロのキの字も見えません。 …

ベニモンアオリンガの幼虫発見

6月上旬、自宅前の歩道のツツジの新芽に食い込む汚らしいイモムシを発見。胸が高鳴ります。そうです。この小汚いイモムシこそ、あの可愛らしいベニモンアオリンガの幼虫なのです。 今年4月に銀座の街角で見つけた、両頬をバラ色に染めた、純真な少女のよう…

魅惑のハムシワールド・アオバネサルハムシは色とりどり

アオバネサルハムシは色々な草にいますが、一番見つけやすいのはヨモギ。こんな食痕があったら… 生長点近くの若い葉が開きかけているあたりに、何匹もまとまっていることがよくあります。 若い葉を開いてみると、色とりどりのハムシたち。胸部も鞘翅も全然違…

ベランダのアケビはこの子のために

5月上旬に見つけたアケビコノハの幼虫。まだほっそりとして、小柄な子でした。 今年はベランダのアケビが大きく育ったので、養子を迎える準備は万端です。毎日むしゃむしゃとアケビの葉を食べますが、幼虫1匹なら十分すぎる葉が用意されています。「今日は…

魅惑のハムシワールド・クルミハムシ(天井からぶら下がるエイリアン蛹)

5月29日にオニグルミの木で見つけた腹パンパンのクルミハムシ。 ハムシのお母さんは、どれもお腹が重そうで、大変ですね。弱い虫はたくさんの卵を産んで子孫を残そうとするのでしょう。 持ち帰ったらすぐに産卵しました。 たくさん育てるのは大変なので、…

アルゼンチンの巨大イボバッタ

地球の反対側アルゼンチンは今が真冬。しかし、アルゼンチンの虫ガールこと瀬戸山知佳さんが滞在するフォルモサ州は亜熱帯なので、朝夕は寒くても、昼間は快適に虫探しができるそうです。一年中、虫と遊べる。いいですよねー。 もちろん、知佳さんは遊んでば…

時事ドットコムの昆虫記者、今回は鎌倉虫詣で

時事ドットコムの「昆虫記者」更新しました。今回は、横浜~鎌倉昆虫バイパス道の後編。鎌倉の天園ハイキングコースを中心に、鎌倉虫詣でに出かけます。虫撮りに夢中になっていると、縁切り寺に迷い込んでしまうかも。危ない、危ない。

魅惑のハムシワールド・ジンガサハムシ2

ジンガサハムシの幼虫飼育の醍醐味は、ポータブル成長記録とも言うべき尻尾に絡み付いた脱皮殻の鑑賞です。 3回脱皮すれば3つ、4回脱皮すれば4つの殻を背負っています。幼虫の背中の模様によって、脱皮殻の模様が変わり、巨匠の芸術作品が形作られていき…

魅惑のハムシワールド・ジンガサハムシ

ハムシは見て楽しい、撮って楽しい上に、飼っても楽しいのが多いですね。 ハムシ飼育の事始めは、何といってもジンガサハムシでしょう。キンキラの美しい姿の上に、餌の確保が簡単。どこにでも生えている雑草のヒルガオが餌ですから。生垣に絡みついたヒルガ…

ガラスの棺の白雪姫の正体はキアシドクガ

今頃、下草とか、木柵の裏側とかあちこちで見かける黄色と黒のきれいな蛹。 高級感に目がくらみ、つい持ち帰ってしまったという人も多いことでしょう。正面顔はこんな風で、ちょっと面白い。 しばらくして羽化が近づくと、蛹がまるでガラスのように透明にな…

ハバナ級の巨大葉巻の作者は青いドロハマキチョッキリ

21日の土曜は、八王子のお気に入りの緑地公園。山に登るのがだんだんしんどくなってきた今日この頃、ここは都会の公園気分で歩けるので、根性なしの虫記者には最適です。 イタドリの茂みに、巨大な葉巻を発見。高級ハバナ葉巻よりずっと大きいです。 よく…

ルリカミキリ、都会で急増中

5月は虫見の最高の季節。なのに忙しくて遠出ができない。泣く泣く、ご近所の公園でお茶を濁すことに。 でもご近所も捨てたもんじゃありません。道具小屋の目隠しに植えられたベニカナメモチ(レッドロビン)には、あのちっちゃくて、きれいで、かわいいくて…

アルゼンチンの仮面ライダー1号

アルゼンチンの虫ガール、瀬戸山さんからの写真で、バッタを掲載し忘れていました。 仮面ライダー1号はたしか、欧州には行っていましたが、アルゼンチンに行っていたという話はあまり聞きません。 しかし、いました。これがアルゼンチンの仮面ライダー1号…

アルゼンチンのカメムシは曲者ぞろい

アルゼンチンの虫ガール瀬戸山さんから、久々の便りです。 今回は瀬戸山さんの一番のお気に入りの虫、カメムシです。女性の虫好きには不思議とカメムシファンが多いですね。小さな幼虫時代から成長の過程が楽しめるのが、母性本能をくすぐるのかもしれません…

そして誰もいなくなったコガタルリハムシ

コガタルリハムシは不思議な虫です。春先に成虫が現れ、大量の卵を産みます。孵化した幼虫は、ギシギシやスイバの葉をボロボロのレース状になるまで食い散らかした後、土中で蛹になります。そのまま越冬かと思いきや、すぐに次世代の成虫になって、またギシ…

白いどら焼きがどっさりー餡子はアカタテハ

葛西臨海公園の一角に、雑草のカラムシが野放しになっている場所を発見。すさまじい数の白いどら焼きがぶら下がっていました。アカタテハの幼虫の隠れ家ですね。 こういう大集団は、都会の方がよく見られます。かつてカラムシの大きな群落だったのが、公園管…

アカスジキンカメの新たな穴場、ベニカナメモチ

先週末に訪れた代々木公園。週末はすごい人出です。 原宿駅側の入り口から入るとすぐに、ベニカナメモチ(レッドロビン)の生垣があります。新葉が赤くてきれいなので、都会の生垣に最近多用されているあの木です。ベニカナメモチと言えば、ルリカミキリです…

テントウ母さんの出産に立ち会い

ナミテントウが産卵シーズンを迎えています。産卵に立ち会うのに都合がいいのが、ケヤキの大木です。なぜか他の木に比べて人気があります。その上、樹皮があまりゴツゴツしていないので、出産シーンの撮影も楽です。 大量に産み付けられた卵。あの小さな体の…

透け透けセクシー繭のアルファルファタコゾウムシ

誰も関心を持たないアルファルファタコゾウムシを飼ってみました。と言っても、100均の10個セットのプラケースにカラスノエンドウと幼虫を詰め込んで、放っておいただけです。愛情を注いでいないこと見え見えですね。 それでも幼虫たちはちゃんと育って…

謎のツインピークスはスイカズラクチブサガの繭

風薫る五月。スイカズラのきれいな花を眺めていると、その茎のあちこちにバラのトゲのようなものが。 これ、実は蛾の繭なんです。スイカズラクチブサガという、注目度の極めて低い蛾です。それにしても変な形。トゲに擬態しているのかもしれませんが、もとも…

トホシテントウ、針山地獄から脱出

以前に冬の針山地獄として紹介したトホシテントウの越冬幼虫たちも、とっくに蛹になって、4月下旬には羽化が始まっていました。羽化直後は黄色いですが、やがて赤くなります。 幼虫時代の針山が割れて、蛹がはみ出しています。 今度は蛹が割れて、成虫がは…

昆虫記者、今回は「横浜~鎌倉・昆虫バイパス道」

時事ドットコムの「昆虫記者」更新しました。今回は「横浜~鎌倉・昆虫バイパス道」の横浜編。一体何のことやら。

スジツトガ、釣り餌にされず無事羽化

以前、冬の虫探しで紹介したような気がするスジツトガの幼虫。ススキやオギの茎に開いている丸い穴は、たいていこの方の住まいの窓です。 この窓の一節上に幼虫がいることが多いですね。 捕まえるのが簡単で、たくさんいるので、「笹虫」とかいう名で、釣り…