虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

2017-01-01から1年間の記事一覧

闇に生きる虫、ユーカリハムシ

ユーカリの木にはユーカリハムシ。コアラと一緒にちゃっかり日本に住み着いたハムシですね。 夜行性と言われますが、成虫は昼間も結構活発で、巷で言われているほど、暗い性格ではないと思ってました。 しかし、本当に性格が暗いのは、幼虫だったのです。 5…

名前に似合わずかわいいヒゲブトハナムグリ

津久井湖城山公園シリーズ。残り物というか、ラストはヒゲブトハナムグリです。残り物には福がある。残り物とは言え、一番かわいいかもしれません。 ヒゲブトハナムグリは、一か所に集まる癖があるようで、1匹いればその近くに10匹ぐらいはいると思ってま…

まぎらわしい草を虫で見分ける。アマチャヅルとカナムグラ

世田谷区の砧公園には、アマチャヅルもあれば、カナムグラもあります。この二つは結構似ていて、見分けがつきにくいんです。でも大丈夫。この時期どこにでもいるアトボシハムシとか、トホシテントウとかが、噛り付いていればアマチャヅル、キタテハの幼虫が…

砧公園のエノキの主はヤツボシハムシ

東京・世田谷区の砧公園のエノキと言えば、虫記者的にはヤツボシハムシです。ともかく多い。別にエノキを探さなくても、シーズンには柵の上とか、道端とか、至るところで見かけます。 エノキに付くハムシと言えば、普通はエノキハムシですよね。これはどんな…

幸せの青い蝶ユリシス=ドットコム更新しました

奥菜恵さんと、斎藤工さんが共演した映画「ユリシス」でも知られる幸せの青い蝶伝説。時事ドットコムの豪キュランダの旅シリーズ第3弾は、このユリシス伝説の恩恵にあずかろという魂胆が見え見え。 ところが何と、オーストラリア全土の蝶飼育施設で、異常事…

フジハムシの成長アルバム

津久井湖城山公園シリーズ。次はフジハムシ。春はハムシの色々なステージが一気に見られるのが楽しいですね。 藤(フジ)の幼木の葉がこんな風に食い荒らされていたら、越冬明けの成虫、卵、幼虫と色々見られる確率大。 成虫発見です。 卵もありました。ルビ…

津久井湖で金塊、なんちゃって、ただのジンガサハムシです

津久井湖城山公園シリーズ。今回はキンキラのジンガサハムシです。 ヒルガオの葉に、こんな丸い穴がいっぱい開いていたら、いる、きっといる。 葉っぱをひっくり返てみると、穴の横にキンキラキンの輝き。その隣にあるどす黒い糞が、ジンガサハムシの美しさ…

ウイルスにもめげずウスバシロチョウ探し

数日前、パソコンが壊れました。フリーズすると同時にウイルスバスターのファイルが消滅するという、すごい破壊力でした。もしかして、タイミング的に世界中を震撼させている身代金要求型ウイルスの親戚?。 まあ、ボロのパソコンだったので、ちょうどいいき…

夫はただの邪魔男・エゴツルクビオトシブミ

津久井湖城山公園の別の場所に移動しました。 ここのエゴノキも揺籃だらけ。 さっきとは別のエゴツルクビオトシブミのカップルを発見。やはり、揺籃作りの最中の♀を狙うという、どさくさ紛れの交尾をしてました。エゴツルクビの世界では、このパターンが定着…

揺籃作りの最中に不謹慎な交尾・エゴツルクビオトシブミ

ゴールデンウィークも残り少ない5月6日は、久々に津久井湖城山公園です。車を廃車にしたので、今後は電車、バス、徒歩での虫旅です。乗り合いバスの旅とか、ぶらり何とか旅とかはやっているので、流行の最先端とも言えます。それに、もう車の運転がスリル…

奈良の春は宝石糞虫の恋の季節

◆奈良公園の春はルリセンチコガネの恋の季節 親戚の病気見舞いで、4月半ばは京都にいました。京都まで来たら、ついでに奈良にも行きたいですよね。奈良と言えば奈良公園。奈良公園と言えば鹿。鹿の糞と言えば、当然ルリセンチコガネですね。 関東のオオセン…

ツマキチョウ♂の三角ストーカー行為

春が来た春が来た。文京区小石川に春が来ました。 もう桜も散ったのに、今さら何が春だって、それはもちろんスプリング・エフェメラル、春の短い命のツマキチョウの恋の季節です。 こちらは♂です。羽の先が黄色い、つまり、ツマ黄の蝶が♂ですね。 珍しく、♂…

マレーのジャングルでコノハムシの擬態を暴く

昆虫文学少女の新井麻由子ちゃんの今回のマレー半島旅の課題は、難易度が高いです。ジャングルの樹上に潜む擬態の天才コノハムシを、自力で見つけ出すというものなのです。老眼、乱視の虫記者には絶対不可能な課題ですね。 緑濃いジャングル。まず現れたのは…

目覚めたオオムラサキ幼虫

いつの間にか、コートもセーターもいらない季節になりました。枯葉の中で、死んだようにかたまっていたオオムラサキの幼虫も、 気が付いたらエノキの若葉の上に進出していました。 まだ、茶色い冬景色の服装ですが、よく見ると、背中の突起の先にちょっとだ…

妖精カマキリと貪欲カブト・豪キュランダの旅

豪キュランダの宿泊施設、レインフォレスト・アコモデーション・パークでのライトトラップで、一番心ときめいた虫は、カブトでもクワガタでもカミキリでもなく、小さなカマキリでした。 その名はネット・ウィングド・マンディス。学名はneomantice australis…

クリスマス祝いと虫撮り夢のコラボ・豪キュランダの旅

怪物バニップの隠れ家から解放された昆虫記者は、豪キュランダの宿レインフォレスト・アコモデーション・パークに戻ってきました。既に夜は更けて、あたりは真っ暗。しかし、虫記者の帰りを待つロッジの前だけは、まるで昼間のように煌々と明かりが灯ってい…

拉致された虫記者・豪キュランダの旅

いよいよ、怪物バニップ、あるいはミスタースマイリーこと、デービッド博士の登場です。キュランダ・レインフォレスト・アコモデーション・パークの受付で待っていると、博士が自家用車で現れ、窓を開けると、いきなり「ここより私の家の方が虫がたくさんい…

怪物バニップとニジイロクワガタ・豪キュランダの旅

ケアンズからの日帰り観光地の定番であるキュランダでは、宿泊しようなんて考える人は、まずいません。だから、大手のサイトで予約できるホテルなんてものは、村の中には一軒もありません。つまり、泊まる必要なしってことですね。 予定していた宿が泊まれな…

ナナフシいじめで天罰・豪キュランダの旅

世界最長級のロープウェー、スカイレールはバロンフォールズ、レッドピークという、熱帯雨林の山中の途中駅を過ぎ、やがて山裾のスミスフィールド駅へと下っていきます。 ゴンドラリフトから見えるスミスフィールド駅周辺は、池があり、芝生が広がり、まった…

ハエ男の恐怖・豪キュランダの旅

次はいよいよスカイレールに乗ります。スカイレールの料金は往復で75豪ドル。日本円にすると、6000~6500円くらい。高いですよねー。全長7・5キロの世界最長クラスのロープウェーなので、妥当な値段とも言えるのですが、単なる移動手段だと考え…

美し過ぎて嫌みなアサギマダラの一生

初詣で御姿を拝んだ、あのアサギマダラの幼虫はその後どうなったのでしょう。 もう春ですから、幼虫は美しく立派に成長。 指輪になったりもしました。プニュプニュして、モゾモゾと動く、イモムシ生命感たっぷり、高級感あふれる指輪ですね。 そして、前蛹に…

ナナフシだらけの駐車場・豪キュランダの旅

キュランダ高原列車のバロンフォールズ駅へと続く遊歩道は、小さな美術館でもあります。 歩道の手すりには、虫もたくさんいますが、虫嫌いな人でも楽しめる芸術作品も点在しています。さすがは芸術家の村キュランダです。 でも、作品のモチーフは虫が多いの…

死のサイクリングロードでバロン滝へ・豪キュランダの旅

キュランダ高原列車のバロンフォールズ駅は、たった10分間の記念撮影停車だけで終わってはもったいないロケーションです。などと考えるの極めて少数派。その中でも、虫撮りのために再訪しようなどと考える人は、さらに少数派です。 大雨の後とかでないと、…

虫と列車のツーショットに挑戦・豪キュランダの旅

列車がキュランダ駅に到着してしばらくすると、先頭の機関車を切り離します。最後尾の客車につなぎ直して、午後のケアンズへの帰りの準備をするのです。 キュランダ高原列車の機関車連結作業。このシーンを見るためには、かなり長いことホームでぐずぐずして…

駅はいつでも虫取り放題・豪キュランダの旅

キュランダ高原列車はズンズン走ります。と言っても、実はとてつもなく低速。たった37キロの路線を2時間近くかけて進みます。マラソン選手にも抜かれてしまいそうです。つまり、この列車は単なる移動手段ではないということです。この列車に乗ること自体…

世界の車窓の絶景とサトウキビの害虫・豪キュランダの旅

キュランダ高原列車フレッシュウォーター駅前には灯火に誘われてきたと思われる白っぽいコガネムシの仲間。グレーバック・ケインビートルと言います。サトウキビの大害虫だそうです。 ケインはシュガーケイン(サトウキビ)のケインですね。こいつを駆除する…

グリーンアントの女王・豪キュランダの旅

1月のケアンズは朝から暑いです。でも負けてはいられません。キュランダ高原列車フレッシュウォーター駅での炎天下の虫撮りは続きます。 まずはグリーンアント。グリーンアントはツムギアリの仲間で、木の葉を糸でつなぎ合わせた樹上の巣は、風にそよぐハン…

駅で虫探し開始・豪キュランダの旅

1月23日早朝、格安航空ジェットスターでケアンズ空港に到着。この空港は広大なマングローブの森に囲まれています。 その森の中には、オーストラリアの海に潜む謎の猛毒クラゲ、イルカンジ・クラゲの正体を突き止めた研究者ジャック・バーンズ氏の名を冠し…

オーストラリアはナナフシLOVEな国だった・豪キュランダの旅

1月末にオーストラリア・ケアンズ近郊の熱帯雨林に囲まれた芸術家の村、キュランダへ行ってきました。なぜって、虫記者は芸術家ですから。なんて訳はないですね。 キュランダはケアンズからの日帰りオプショナルツアーの定番ですが、無理やり宿泊してみれば…

明日から冬の海外虫旅。今回の行く先は?

明日から遅い冬休みの虫旅に出かけます。海外だと英語で虫の説明するのが面倒なので、いつも持っていく「見つけたい虫リスト」の写真集。 今回の写真集はこんなです。さあて、どこへ行くのでしょうか。 このうち、半分、いや3分の1でも出会えたら超ラッキー…